◆Yasuaki KIMOTO (English for Medics International Summer Programme/lab visit)
僕は、英国国立レスター大学のELTU(English Language Teaching Unit)が主催するEnglish for Medics International Summer Programmeに2017年8月5日~8月25日まで参加しました。 以前から、医学部の1,2年生からでも海外で医学英語を学び、様々な国からの医学生と交流できるようなプログラムに参加したいと考えていました。 そして、大学の国際交流室から、このプログラムを紹介していただき、僕の希望にピッタリのプログラムでした。
このコースでは、イギリスの医療制度NHSやがんや糖尿病などの主要な疾病、ベッドサイドマナーや英語での医療診断についての授業がほぼ毎日ありました。 この授業は、日本で多くみられる受動的な形式ではなく、とにかく発言しなければ始まらないという参加型の授業形式で、とても新鮮で学び甲斐がありました。 そして、もう一つの特徴として、このコースには中国、イタリア、ロシア、エジプトなど多国籍の医学生が集まって来ています。授業中にディスカッションをする機会が各テーマごとに設けられており、他国と自国の医療制度なども学ぶことができ、大変有意義でした。同時に今まで当たり前に考えていた自国について見つめ直す機会にもなり、貴重な経験となりました。 後半は模擬患者を相手にした英語での医療面接の試験もあり、とても緊張しましたが、先生の指導のもと無事終えることができました。
授業以外にも地元のGP(General Practitioner 総合診療医)の医療機関やホスピスの訪問や、実際にイギリスの医学生やGP、そして著名な循環器の教授からのレクチャーも受けることができました。 コースの最後には、ポスター発表もあります。約2週間かけて、3人のメンバーとともに主要な疾病についてのグループポスター発表の準備を行いました。論文や文献などを探してまとめ、自国との比較を行いながら英語で作成しました。そして、ポスターセッション時には、説明や質疑応答をし、何もかも初めてのことを英語ですることに最初は戸惑いを感じていましたが、仲間と協力して頑張った甲斐もあり、グループ優秀賞を頂き、とても嬉しかったです。 以上の通り、授業の内容も充実しており、あっという間でした。
プログラムの中には、毎週末にDay Tripという、コース生でオックスフォード、コッツウォルズ、ノッティンガムなどに行けるツアーも組みこまれており、生徒同士打ち解けあい、とても良い思い出になりました。 イングランド各地の観光に出かけるのにも、レスターはとても便利な場所です。ロンドンまで電車で何と1時間で行けます。 日本の観光ガイドブックには載っていませんが、レスターは想像以上にmulticulturalな街で、とても活気的で、治安も良く過ごしやすい街でした。 中心街のシティセンターにはHigh Cross ショッピングセンターを中心にたくさんのお店が並んでいます。大学の寮から徒歩で行くことができ、買い物に困ることはなく、広くて美しい公園もたくさんあり、気分が安らぎました。 近くには、一昨年プレミアリーグを制覇したレスターFCの大きなスタジアムもあり、スタジアムツアーに参加し、実際にスタジアムの中や岡崎選手のユニフォームも見学してきました。 このように休日は、観光も出来、イギリスの魅力を存分に味わいながら、モチベーションの高い友人達と医学について学びあえるといったとても良いプログラムでした。
このプログラムを個人で申し込むにあたり、出願から渡英まで一貫してレスター大学日本事務局の福元さんにお世話になり、大学と迅速で丁寧な連絡のやりとりをして頂きました。留学準備中や渡英直後は不安でいっぱいでしたが、そのような時には、親身になって対応して下さり、学業や生活に関する不安を随分と払拭させることができました。 サマースクール受講後、同大学の研究室に1か月程所属させていただき、がんについての研究を勉強していました。その際、アポイントメントをとる際のサポートや、寮の延長の手続きなども、可能な限りアドバイスをして頂き、大変助かりました。 福元さんには大変お世話になり、とても感謝しています。 今でもコースで出会った仲間たちと連絡を取り合っており、時々スカイプで会話を楽しんでいます。皆モチベーションが高く、励ましあえる友人と出会えたことは今後の人生において大きな強みだと確信しています。 このカリキュラムに参加した期間、そしてこの時間を共に過ごした友人達との出会いは一生の財産になりました。