◆Rina TAKAYANAGI (BA in Archaeology)
私はスコットランド、グラスゴーで一年のファンデーションコースを終え、現在レスター大学の学部で考古学を学んでいます。レスターを選んだきっかけは、まず大学の、留学生を含む生徒への対応、生活や勉強面でのケアが丁寧なことです。また、レスターの街はイギリスの中でも特にさまざまな文化的背景を持つ人が多く暮らしており、より柔軟で多様な考え、雰囲気があるのではないか、もっともっと知らない世界に触れられるのではと思い、レスターで学ぶことを決めました。
入学が決まった後初めて訪れたレスターは、想像していた以上にさまざまな国の服、食、言葉に溢れていて、とても活気的でした。街にはHigh Cross ショッピングセンターを中心にして色々なお店が並んでいます。お店はTop Shop, Zaraなどの衣類からCurrys などの電気製品まで幅広くあるので、生活する上でとても便利です。レストランもイギリスやイタリアから、インド、中国、スペイン、タイの料理など実に多様です。High Crossには映画館の隣にYo!Sushiというお寿司のチェーン店もあります。
同時に、少し街の中心、city centreを離れたところでは、歴史と落ちつきも感じられます。Newarke Houses Museum をはじめ博物館、ギャラリーが複数あり、ノルマン時代から現存する教会などもあります。De Montfort 大学周辺の川沿いや雰囲気ある並木道の続くNew Walkは、私のお気に入り散歩コースです。大学の裏にはVictoria Parkがあり、天気のいい時はランチなどを食べながら、広々した芝生でゆったり過ごせます。
勉強面は、学期中は大体、授業のための読み物やエッセイなどの課題で忙しいです。また授業やそれらの課題を通して、語学の面やちょっとした考え方、表現の仕方の違いなどでも困惑することはあります。しかし提出物の添削がとても丁寧で、先生方もフレンドリーで協力的なため、好きなことをとことん学ぶにはとてもいい環境だと感じています。また図書館内にはStudent Development Servicesがあり、あらゆるレベル(BA/BSc, MA, PhD)の生徒に対し、必要に応じた勉強面、就職面でのサポートを行ってくれます。私は1対1のカウンセリング形式でのエッセイ添削や、最近は三年次のためのDissertation Workshopなどを利用しています。
私の通う考古学部はほかの学部と比べると少人数なのですが、そのため生徒同士や先生との関係がより近く、留学生も馴染みやすいのが魅力だと思います。小さなグループでよりディスカッションがしやすく、先生方とappointmentを取る場合も混み合わないので、たっぷり質問などができます。考古学専攻では1年目、2年目の夏に発掘の実習があり、そこで考古学者の指導を受けながら実際のプランニング、遺跡や遺物の扱い方、記録の仕方を学びます。特に2年目にはヨーロッパはじめアジア、アフリカ、南米などさまざまな地域を自分で探し、選ぶことができるので、自分の興味に直接関連した土地で発掘技術を学べることも非常にいいことだと思います。私は今年、南イングランドのExmoorという場所で先史時代の遺跡発掘に参加しました。天候が非常に悪い中でトラブルも多かったのですが、チームのみんなとキャンプをしながらの作業は大変さよりも楽しさのほうがずっと多かったです。発掘に携わる上で、知識や技術に加えチームワークが非常に大切なのだということを身をもって学びました。
3年次に進む今、これまでの2年間で得られた人間関係や忍耐、異なるやり方を理解する柔軟性はとてもありがたいものだと感じています。はじめは自分の英語力のなさから落ち込んだり、セミナーや友達同士の付き合いなどでも、ちょっとしたやり方の違いを感じてあまり深く踏み込めなかったりと、ストレスを感じてしまうことも多かったです。培ってきた感覚の違いは意外に頑固ですが、学業面でも対人関係においても、自分を持ちつつも異なった感覚を取り込み、うまく使い分けていくことが私にとって一歩前進になるのではないかと思っています。