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◆Michiko Wagner-TSUKAMOTO (MSc in Marketing & MBA)

私はレスター大学に2年半学び、その後もレスターに住み続けている『レスター・フリーク』です。語学コースに6ヶ月、その後1年間でマーケティング部で修士、さらにMBAを取得しました。

外資系企業でマーケティング部に所属していた私は、バブル崩壊後の「英会話能力の有無」で若年層でもリストラの憂き目にあう当時の現状を見、「ビジネスでも通用する英語力と、転職に有利だというMBAを・・・」と、30歳を目前にして一大決心をし、英語もままならぬまま度胸だけでイギリスに向かいました。

レスター大で英語とマネジメントを同時に学ぶ第一のメリットは、何と言ってもその『立地条件』でしょう。語学学校は6階でマネジメント学部の最上階に位置しています。語学学校の生徒の大半は語学コース終了後マネジメント・コースのどれかに所属する希望を持っている為、イングリッシュ・コースの中でも「マネジメント」を題材に取り上げた授業も多くあり、先生方もその方面に精通した先生方が勢ぞろい!語学コースの段階から『将来のクラスメイト』と友情は深められるは、本コースでの題材を勉強できるは・・・といいことばかりです。しかも私は幸運にも語学学校時代にお世話になった先生にマーケティングとMBA時代を通して提出するレポートの校正をしていただき、そのお陰で卒論ではどちらのコースでも「A」を頂き、渡英時の英語力からは想像も付かないほどの結果を得られました。

もう一つレスター大のマネジメントで学んだことのメリットをあげるとすれば、「日本人が殆どいない」ということでしょう。年によって変わりますが、私がマネジメントに籍を置いていた2年間、のべ300名の学生中 日本人は私だけでした。これは日本人でぎっしりのロンドンを始めとする大都市の大学に所属したのでは体験できないことです。日本企業のケーススタディが取り上げられる度に講師やクラスメイトからも質問攻めにあう為、毎日のように図書館通いをしては日系企業について遅ればせながら学んだりもしました。勿論、日本語が通じないことがどれほど私の英語力を伸ばすことに貢献したかは言うまでもありません。

MBAは本当にタフです。はっきり言って学期中は寝る時間もありませんでした。実は最初に心配していた「膨大な量のレポート提出」は個人作業なのでまだ楽だったのです。問題だったのはディスカッションやセミナーでした。生半可な英語では全く話題にすら入っていけない為随分と悔しい思いもしました。ヨーロッパ人の論理だった議論に日本人特有の婉曲表現満載のディベートでは太刀打ちできるわけもなく、ここでは日本人としての文化の価値観をかなぐり捨てる思いで『英語で話すときのディベート方』を肌で学びました。そんな辛い中でも、毎週のようにグループ&個人でプレゼンがあり、PowerPointを駆使して総勢150名以上の前でプレゼンをする緊張感と達成感は、普通の会社でも味わえない貴重な体験でした。

私は最初の1年間で同大学でマーケティングの学位を取得していた為、2年目にあたるMBAの授業料の10%免除と、MBAコースにおける『マーケティング関係の科目の免除と単位の振り替え』を受けることが出来、お陰でクラスメイトよりも随分と時間がとることが出来ました。その時間を使ってバイトをし旅費をつくって、休暇に入ると長期でヨーロッパ旅行をしたりもしました。バイトをすることで『本当のイギリス』に接することが可能となり、そこで得た友人からお茶会やクリスマスに呼ばれたり、一緒にサッカーを見に行ったり・・・と、学生だけをしていたのでは味わえない体験の数々が、イギリスやヨーロッパに対する愛着をどれほど深くしてくれたことでしょうか。

MBA時代に、やはりレスター大学にいたドイツ人の主人と知り合い結婚しました。現在 長年の私の理想の国であったイギリスに住んでいること自体がまだ信じられないですが、これもレスター大学で学んだからこそと思っています。