◆Daisuke UMEMOTO (LLM)
私は、2013年から2014年にかけて、レスター大学の法学修士(LLM)コースに参加しました。他と比較したわけではありませんが、レスター大学LLMの魅力を挙げれば、少人数教育であることと、先生方が非常に親切なことではないかと思います。
まず、LLM参加者の人数ですが、私が在籍していた2013-2014年は、およそ50人~60人程度だったように思います。ほぼ全員と顔見知りになる規模で、アットホームな雰囲気でした。授業も、受講者が少ない科目は5、6人程度しかおらず、必修を除けば多くてもせいぜい20人程度であり、先生との距離も近く、発言の機会も多かったです。当初は、少人数で議論になるとおいていかれてしまうのでは、と思って身構えていましたが、LLM参加者の9割以上が英語圏外からの留学生であり、必ずしも皆が流暢に英語を話すわけではなかったので、議論が早すぎて理解に困るといったことはそれほどありませんでした(むしろ互いのアクセントの問題で理解に困ることはよくありましたが…)。2013-2014のLLM参加者は、中国、中東、中央アジア等、欧州外から来ている人が多く、自国の法曹資格を持っている人が3分の1程度だったように思います。日本人は私だけでしたので、授業の内外を問わず、日本のことは結構よく聞かれました。
次に、LLMの先生方は非常に教育熱心で、授業はプレゼンテーションとしてかなり工夫されたものが多かったように思います。授業でわからない点はメールで質問すれば詳しく教えてくれましたし、正式に受講していない授業でも、参加したいと言えば快く聴講させてくれました。修士論文を書く際も、ドラフトを見せて面談するたびに丁寧なフィードバックがもらえました。求めればいくらでも応えてくれそうな、親切な先生が多かったように思います。また、コース参加者もフレンドリーな人が多く、集まって一緒に予習をしたのもいい思い出です。お酒を飲まない人が多かったのは残念でしたが…。
今から振り返ると、レスター大学は非常に馴染みやすい大学だったように思います。レスターという街自体が多文化的で、いろんな人を寛容に受け入れる雰囲気がありましたが、レスター大学にもそういった寛容さの文化が根底にあるように感じられました。レスターで一年を過ごせたことにとても満足しています。
なお、蛇足ではありますが、ヨーロッパ各地の大学では、夏休みに英語で参加できるサマースクールをやっているので、余裕があれば他国の大学に行ってみるのも楽しいと思います。私はドイツのハノーファー大学のIT Lawコースに参加しましたが、レスター大学とはまた違った雰囲気があり、さらに多くの人と知り合えて面白かったです。