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◆Asuka MIYAMOTO (MA in Museum Studies/ Presessional D 10weeks)

レスター大学の博物館学は世界的に有名で、他の大学に比べてやや長い歴史を持つ老舗であると同時に、常に学会のリーダー的存在でもあります。 私が学んだ年は、世界19カ国から約90名弱の学生が集まり、とても国際的な環境で勉強することができました。 日本ですでに学芸員の資格を取り、考古学関係の仕事を退職したあとの留学だったので、それほど目新しい知識・情報はないかもしれないと思っていましたが、実際のコースは、質・量ともにその予想を遥かに上回っていました。 日本では議論されない題材も多く取り上げられ、博物館の社会性や役割など、とても広い視野で、常に現場を意識しつつ、多くの理論を学びました。 レスターの博物館学は、UK全土、約100の博物館から研修生の受け入れが来ることからも、イギリス国内でトップクラスの信頼・実績を誇ることは明白です。授業の一環で、他都市の博物館へ見学に出かけたことも、知見を広める良い機会になったと思います。 また、プロジェクトワークや研修を通して、クラスメイトと親密な関係も築くことができ、国際的人脈を作ることができたのは、人生最大の財産といえるでしょう。

 生活面では、イギリスでしか経験できない環境を求めて、ソールズベリー・ハウスというヴィクトリア調の外観を残す学生寮に住み、25名前後のハウスメイトとの交流を楽しみました。 3箇所に分かれているソールズベリー・ハウスは、それぞれ家の構造が違いますが、どこもイギリスの近代建築らしい趣があります。 一つ一つの部屋の大きさや内装がやや異なるので、ハウスメイトの部屋を見せてもらったり、その部屋ならではのアレンジをするというのも楽しみの一つでした。 住み始めたころは、多少不便さを感じることもありましたが、他の寮に移り住みたいと思ったことは一度もありませんでした。

 休日は、街中や公園を散策したり、郊外の隠れた歴史的スポットに出かけたりしたあと、ヴィクトリア時代から続くパブで、カスクコンディションのリアル・エールなどを友人たちと楽しみました。 また、ロンドンやケンブリッジ、オックスフォード、コッツウォルズ、ノッティンガムなど、イングランド各地の観光に出かけるのにも、レスターはとても便利な場所です。 日本の観光ガイドブックには載らない街、レスターで、様々な歴史的痕跡と対話しながら、私はかけがえのない一年を過ごすことができました。